QNAPのネットワーク設定をしくじって、再セットアップした話

QNAPの初期化する羽目になりました

背景・経緯

  1. TBS-453AというQNAPの中でもちょっと風変わりなNASを使っていました。
    • kakaku.com
    • 4ベイNASというスペックはごく普通のNASですが、2016年発売にして M.2 SATA SSD しか搭載できないという変な機種でした。
  2. 仮想ネットワークを作ることが出来るので、この機能を使って複数ブリッジを構成して仮想ネットワークを構成していました。
  3. 更にネットワークのセキュリティ設定で、NAS機能を使用できるインターフェースを制限していた。
    • 接続元IPaddr
    • 使用できるサービス(Samba,NFSなど)
    • 使用可能なインターフェース
  4. で、ネットワークセキュリティをしっかり設定していた所為で、うっかり間違えで二度とアクセス出来なくなってしまった...。
    • 管理用インターフェースをブリッジで作っていて、かつ DHCPでアドレスをもらうようにしていた。
    • lxc, docker のブリッジを仮想スイッチ(ブリッジ) 接続してしまった。
    • 内部DHCPがそのまま生きていたので、監理インターフェースがコンテナ用の内部DHCPで割り当てられてしまって、外部ホストからアクセス出来ない...。
    • ネットワークセキュリティでアクセス元アドレスを指定していたので、コンテナ用アドレスではアクセス出来ない...。
    • 詰んだ...。

初期化方法

  • 初期化方法
    • アレやコレ
  • 初期化されるのは何か?
  • 消えないものは何か?
    • ストレージ構成
      • ストレージの状態は初期化しても消えないので、物理ディスクをマウント位置も変えずに戻せばデータは消さずに済みます。

QNAPの初期設定(基本機能編)

  • ネットワーク設定
  • セキュリティー設定
    • コントロールパネル -> システム -> セキュリティ
      • アクセス制限といわゆる Fail2Ban 的な機能の設定。
      • QNAP コントロールパネル セキュリティ機能
        セキュリティ(IPアクセス保護、アカウントアクセス保護)
    • コントロールパネル -> 権限設定 -> ユーザー
      • デフォルトの admin 以外のユーザーアカウントを作成して使用する。
      • QNAPコントロールパネル ユーザー作成機能
        コントロールパネル 権限設定 ユーザーの作成
    • コントロールパネル -> ネットワークとファイルサービス -> ネットワークアクセス
      • サービスバインディングで、インターフェースに紐付けるNASサービスを制限する。
      • 仮想ネットワーク(ブリッジ)の設定を間違ってしまうと、また管理画面にアクセス出来なくなるという諸刃の剣。
      • ネットワークアクセス設定 複数NICがある機種ではNICにひも付けるサービスを制限出来る
        ネットワークアクセス設定 インターフェースにひも付けるサービスを制限する
    • コントロールパネル -> ネットワークとファイルサービス -> Win/Mac/NFS
      • ネットワークファイルシステムのサービスを選択する。
      • 提供したいサービスだけを明示的に有効化する。
      • AFP と NFS は無効にします。
    • コントロールパネル -> ネットワークとファイルサービス -> Telnet/SSH
      • Telnet は無効化します。
        • 他にも、 SNMPFTP、TFTP などのレガシーサービス、レガシープロトコルも無効化します。
    • 「アクセス許可の編集」ボタンでリモートシェルログイン出来るユーザーを指定する。
      • 普段 ssh に使用するのは admin 以外にします。adminは復旧時などの非常用途として残しておく。
    • コントロールパネル -> アプリケーション
      • syslogサーバー以外は無効化してしまいます。
    • 通知センター
      • f:id:nginoza:20201113141058p:plain
        QNAP 通知センター
  • ストレージ設定
    • ストレージプールの作成
      • Qtier を構成するかどうかを選ぶ。
        • SSDとHDDの混成の場合は、ティアリングするかどうか検討する必要があるが、TBS-453A は M.2 SATA-SSD のみなのでティアリングは必要ない。
      • RAID構成を選ぶ。
      • 容量アラートしきい値を設定する。
    • ボリュームの作成
      • 一つ目のボリュームはシステム用にも使われる(QNAPアプリ等)ので、自分用のデータとは別のOS用途として作っておく(自分の場合はシンプロビジョニングで64GBにしている)。
      • 二つ目以降をデータ用途して作成する。
        • データ用途には「暗号化」を有効にする。 パスワードは保存でも構わない。

番外: QNAPの利用規約とプライバシーポリシー

番外: QNAPの脆弱性情報